【函館市】一見木造に見えますが日本で最初の鉄筋コンクリート造りの寺院です。
こちらは、元町にある2007年に国指定重要文化財に指定されている『真宗大谷派 函館別院(東本願寺)』です。
寺院のはじまりは、1668年に松前専念寺6世浄玄が阿弥陀堂を木古内に道場を建立したことからで、1710年に旧市立函館病院跡に移転、1747年に現在の弥生小学校付近に移り、当時は僧の名前にちなんで「浄玄寺」と呼ばれていました。
1829年の大火により類焼し1838年に再建されますが、1879年の大火により再び建物を焼失、その翌年に仮堂を建てたのですが、火防の道路改正のたため現在地に移りました。
しかし1907年の大火で再び焼失したたので、度重なる大火のたびに本堂が焼失することを憂いた檀家総代だった金森倉庫の初代渡邉熊四郎の主導でコンクリート造りの寺院づくりに動き出したそうです。
この再建は、コンクリートの屋根をつくることへの安全性に疑問視する方が多く寄付がなかなか集まらない状況だったそうで、周囲に納得してもらうためにさまざまな試みをし、1915年に現在の日本で最初の鉄筋コンクリート造りの寺院として完成しました。
本堂は、正面が33メートルと大規模で、平面は典型的な真宗本堂形式です。
二十間坂中腹にあり、黒く光る3万枚以上の屋根瓦を目線の高さで見ることができます。
一見、木造に見えるのですが、本堂の柱や梁はコンクリート、小屋根には鉄筋が使われており、付属の表門・南門・掘もすべてコンクリートで造られています。
☆『真宗大谷派函館別院(東本願寺 )』はこちら↓
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